めまい吐き気の改善に漢方薬!体質別選び方と効果的な処方

めまい吐き気の改善に漢方薬!体質別選び方と効果的な処方

めまいと吐き気は、日常生活の活動を大きく妨げ、心身に強い負担となる辛い症状です。
東洋医学の視点からアプローチすることで、体質や症状の根本原因に働きかけ、穏やかな改善を目指すことが期待できます。
ここでは、めまいや吐き気にお悩みの方が、ご自身の状態に合った漢方薬を選ぶ際の基本的な考え方と、代表的な処方について解説します。

 

めまいと吐き気を改善する漢方薬の選び方

 

体質(証)と症状の組み合わせで漢方を選ぶ基本

 

漢方では、症状そのものよりも、その人の体質や全身状態を示す「証(しょう)」を重視して治療を行います。
めまいや吐き気についても、「虚証か実証か」「冷えやすいか熱を持ちやすいか」といった体質に加え、水分代謝や血流の状態などを総合的に見て判断します。
頭痛、動悸、食欲不振、むくみ、冷え、気分の落ち込みなど、めまい・吐き気以外の症状も合わせて捉えることで、より適切な漢方薬の選択につながります。

 

水(みず)の滞りが原因のめまい・吐き気への漢方アプローチ

 

体内の水分代謝が乱れ、余分な水分が溜まった状態を「水滞(すいたい)」と呼び、これがめまいや吐き気の一因になると考えられます。
水滞が生じると、頭が重い・ふわふわするようなめまい、胃のむかつきや吐き気、嘔吐などが起こりやすくなり、むくみ、動悸、息切れ、尿量減少、下痢などを伴うこともあります。
この場合は、水分バランスを整え、余分な水分を排出する漢方薬が用いられます。

 

血(けつ)の滞りが原因のめまい・吐き気への漢方アプローチ

 

「血(けつ)」は、全身を巡り栄養と潤いを与える存在とされ、その流れが悪く滞った状態を「瘀血(おけつ)」と呼びます。
瘀血によって脳や内耳への血流が低下すると、めまいの原因となることがあります。
拍動性の頭痛や、めまいと同時に吐き気、消化器の不調を伴うこともあり、顔色がくすむ、舌に紫色の斑点が見られるなどのサインが現れることもあります。
このような場合は、血行を促し滞りを解消する漢方薬が選択されます。

 

 

症状別に見るめまい・吐き気に効く代表的な漢方処方

 

水滞タイプに用いられる漢方薬

 

水滞によるめまいや吐き気には、「五苓散(ごれいさん)」が代表的です。
体内の水分バランスを整え、利尿を促すことで、頭重感、めまい、吐き気、嘔吐、口渇があるのに尿が出にくいといった症状の改善を目指します。
また、「苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)」は、水分代謝と胃腸の働きを整え、高齢者や体力が低下した方にみられる動悸やめまい、吐き気などに用いられることがあります。

 

気虚・血虚タイプに用いられる漢方薬

 

「気虚(ききょ)」はエネルギー不足の状態で、体力低下、倦怠感、息切れ、立ちくらみを伴うめまい、消化不良による吐き気などが特徴です。
この場合は、「補中益気湯(ほちゅうえっきとう)」や「四君子湯(しくんしとう)」など、気や消化機能を補う処方が検討されます。
一方、「血虚(けっきょ)」は血や栄養が不足した状態で、貧血感、動悸、ふわふわしためまい、顔面蒼白、疲れやすさなどが目立ちます。
このような血虚が背景にあるめまい・吐き気には、「十全大補湯(じゅうぜんたいほとう)」など、滋養強壮を目的とした処方が用いられます。

 

痰湿タイプに用いられる漢方薬

 

「痰湿(たんしつ)」は、水分代謝異常により粘り気のある不要物が体内に溜まった状態を指します。
痰湿が頭部や胃腸に停滞すると、回転性や浮動感のあるめまい、吐き気、食欲不振、胃もたれ、胸やけ、痰を伴う咳、体の重だるさなどがあらわれます。
このタイプには、「半夏白朮天麻湯(はんげびゃくじゅつてんまとう)」が代表的で、めまいや頭重感、吐き気などに用いられます。
また、「二陳湯(にちんとう)」は湿痰を取り除き、悪心や嘔吐を和らげる目的で処方されることがあります。

 

まとめ

 

めまいと吐き気に対する漢方治療は、症状だけでなく体質(証)を重視し、水滞、気虚・血虚、痰湿などの背景要因に応じて処方が選ばれます。
五苓散、苓桂朮甘湯、補中益気湯、十全大補湯、半夏白朮天麻湯などは、それぞれ異なるタイプのめまい・吐き気に対応する代表的な処方です。
ご自身の状態に合った漢方薬を選ぶことが、症状緩和への近道となりますが、正確な判断には専門的な知識が必要です。
漢方の使用でお悩みの方は、ぜひ一度ときわ漢方薬局までご相談ください。
安全で最適な漢方を、お客様ひとりひとりに寄り添ってご提案いたします。

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