授乳中の漢方薬は安全?服用時の注意点と乳児への影響

授乳中の漢方薬は安全?服用時の注意点と乳児への影響

育児に奮闘する母親にとって、自身の体調管理は日々の生活を支える上で非常に重要です。
手軽に利用できる漢方薬を健康維持に役立てたいと考える方もいるでしょう。
しかし、授乳中の母親が漢方薬を服用しても、赤ちゃんに影響はないのか、安全性について気になる点は多いはずです。
今回は、授乳中の漢方薬服用における安全性や、知っておくべき注意点について解説します。

授乳中に漢方薬を服用する安全性

基本的には安全ですが、成分には注意が必要です

多くの漢方薬は、授乳中の母親が服用しても問題ないとされています。
医療用漢方エキス製剤で、授乳婦への投与が「禁忌」とされるものは存在しません。
しかし、漢方薬に含まれる成分の中には、母乳を通じて乳児に影響を与える可能性のあるものも存在するため、安易な判断は避けるべきです。

乳児への影響が懸念される漢方薬

特に注意が必要なのは、「大黄(だいおう)」という成分を含む漢方薬です。
大黄は、その主成分であるアントラキノン誘導体が母乳に移行し、乳児に下痢を引き起こす可能性があります。
このため、大黄を含む処方については、服用を避けるか、専門家の指導のもと、授乳を一時的に中止することが推奨されます。

 

授乳中の漢方薬服用で注意すべきこと

乳児の下痢を引き起こす可能性のある成分

大黄の主成分として知られるセンノシドは、瀉下作用(下剤作用)を持つことで有名です。
この成分が母乳に移行することで、乳児が下痢を起こすリスクが考えられます。
市販されている下剤にも含まれる成分ですので、その作用には十分な注意が必要です。

服用を検討する際に注意が必要な漢方薬の例

具体的には、やせ薬として知られる「防風通聖散」、精神安定剤やホルモンバランス調整に使われる「柴胡加竜骨牡蛎湯」「大柴胡湯」、月経不順などに用いられる「桃核承気湯」といった処方には大黄が含まれている場合があります。
これらの漢方薬を服用する際は、特に慎重な判断が求められます。
また、風邪薬として有名な「葛根湯」には胃もたれしやすい成分(麻黄)が含まれるため、胃腸の調子が優れない場合は注意が必要です。

赤ちゃんの月齢や授乳タイミングによる配慮

生後間もない赤ちゃんは、内臓機能が未熟なため、薬の成分をうまく代謝・排泄できないことがあります。
一般的に、薬を服用してから母乳中の薬の濃度が高くなるまでには2〜3時間かかると言われています。
もし授乳間隔が短い場合や、生後2ヶ月未満の赤ちゃんに授乳している場合は、薬を服用する前に搾乳しておき、その搾乳した母乳を与えるといった方法も考えられます。

まとめ

授乳中の母親が漢方薬を服用する際は、基本的には安全とされるものが多いものの、特定の成分、特に大黄の含有には注意が必要です。
大黄を含む漢方薬は乳児に下痢を引き起こす可能性があるため、服用を避けるか、専門家の指導のもと授乳の一時中断を検討しましょう。
また、赤ちゃんの月齢や体調、授乳間隔なども考慮し、不安な場合は専門家にご相談ください。

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