漢方における血虚とは?症状チェックと漢方薬による改善方法を解説

漢方における血虚とは?症状チェックと漢方薬による改善方法を解説

顔色が悪く、疲れやすく、めまいがする…そんな症状に心当たりはありませんか? もしかしたら、それは「血虚(けっきょ)」かもしれません。
今回は、血虚の具体的な症状や自己診断方法、そして血虚改善に効果的な漢方薬について解説します。
漢方薬を選ぶ際のポイントや、効果を高める生活習慣についても詳しくご紹介します。

血虚とはどんな症状?

血虚の代表的な症状

血虚は、血液の量が不足したり、血液の質が悪くなったりすることで起こる状態です。
代表的な症状としては、顔色が白くくすむ、唇や爪が白っぽい、めまい、立ちくらみ、動悸、息切れ、疲れやすい、不眠、冷え性、生理不順、肌荒れ、髪の毛が細く抜けるなどがあります。
これらの症状は、個々人で現れる症状や程度が異なるため、全ての症状が必ずしも現れるとは限りません。
例えば、顔色が悪いのは貧血でも起こりうる症状ですが、血虚の場合は、顔色が全体的に白っぽく、血色感が乏しいという特徴があります。
また、疲れやすいという症状も、現代社会においては多くの人が抱える一般的な症状ですが、血虚の場合、慢性的な疲労感や、少し動いただけで疲れてしまうといった特徴があります。
これらの症状が複数重なっている場合は、血虚の可能性が高いと言えるでしょう。

血虚の自己診断方法

上記のような症状に心当たりがある場合、まずはご自身の症状をリスト化し、それらがどの程度日常生活に支障をきたしているかを評価してみましょう。
例えば、「顔色が悪い」という症状について、鏡を見て自分の顔色の状態を確認し、普段から白っぽく血色感が乏しいと感じる場合は、症状の程度を「強い」と評価できます。
同様に、他の症状についても具体的な状況を記録し、症状の強さを評価することで、客観的に自身の状態を把握することができます。

血虚を放置するリスク

血虚を放置すると、症状が悪化したり、他の疾患を引き起こしたりする可能性があります。
例えば、貧血が重症化したり、免疫力が低下して風邪をひきやすくなったり、精神的に不安定になったりする可能性があります。
また、女性の場合は、生理不順や不妊症などのリスクも高まります。
早めの対処が重要です。

血虚改善に効く漢方薬

血虚改善におすすめの漢方薬

血虚の改善には、補血作用のある漢方薬が効果的です。
代表的なものとして、当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)、四物湯(しもつとう)、八味地黄丸(はちみじおうがん)などがあります。
当帰芍薬散は、血の不足と冷えを改善する効果があり、生理痛や貧血、冷え性などに効果があります。
四物湯は、血を補い、血行を促進する効果があり、生理不順や貧血、月経困難症などに効果があります。
八味地黄丸は、主に「腎虚(じんきょ)」に用いられる漢方薬で、加齢による体力低下や腰痛、排尿異常、冷えなどに効果があるとされています。
血虚そのものに対する第一選択薬ではありませんが、腎虚と血虚の症状が重なっている場合には、併せて用いられることがあります。

漢方薬の効果を高める生活習慣

漢方薬の効果を高めるためには、生活習慣にも気を配ることが重要です。
規則正しい生活を送り、十分な睡眠をとり、バランスの良い食事を心がけましょう。
特に、鉄分やビタミンB12などの栄養素を多く含む食品を積極的に摂取することで、血虚の改善に役立ちます。
また、適度な運動も効果的です。
ただし、激しい運動はかえって体力を消耗させてしまうため、無理のない範囲で行いましょう。

まとめ

今回は、血虚の症状、自己診断方法、そして血虚改善に効果的な漢方薬について解説しました。
血虚は放置すると様々なリスクを伴うため、気になる症状がある場合は、積極的に漢方薬を使ったり、生活習慣を改善するなどして対策をしていきましょう。
漢方薬は症状や体質に合ったものを選択し、正しい服用方法を守ることが重要です。

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