生理前の不調に悩まされているあなたは、もしかしたら漢方薬「加味逍遥散」に興味をお持ちかもしれません。
今回は、加味逍遥散がPMS(月経前症候群)の症状にどのように効果を発揮するのか、そして具体的な服用方法について解説します。
PMSに悩むあなたへ漢方薬「加味逍遥散」の効果とは
加味逍遥散はPMSの精神的な症状に効果が期待できる
PMSは、生理開始の数日前から始まる様々な身体的・精神的な症状の総称です。
その症状は人によって異なりますが、イライラしやすくなったり、気分が落ち込んだり、集中力が低下したりといった精神的な症状に悩まされる方も少なくありません。
加味逍遥散は、こうした精神的なPMS症状の改善に効果が期待できる漢方薬です。
加味逍遥散に含まれる成分は、自律神経のバランスを整え、精神的なストレスを軽減する働きがあります。
そのため、PMSによるイライラや不安、憂鬱感を和らげる効果が期待でき、日常生活の質を向上させることに繋がります。
具体的な効果の度合いは個人差がありますが、多くのPMS患者さんにとって、精神的な負担を軽減する上で助けとなる可能性があります。
イライラや憂鬱感を和らげる効果が期待できる
加味逍遥散は、PMSに伴うイライラや憂鬱感といった精神的な症状を改善する効果が期待できます。
これは、加味逍遥散に含まれる柴胡(サイコ)や白芍(ビャクシャク)などの生薬が、自律神経のバランスを整え、血行を促進することによりもたらされます。
これらの生薬は、精神的なストレスを軽減し、気分を穏やかにする働きがあります。
そのため、PMSによって引き起こされる感情の起伏を穏やかにし、日常生活におけるストレスを軽減する効果が期待できます。
さらに、加味逍遥散は、睡眠の質の改善にも繋がることが報告されており、精神的な安定を促す上で非常に役立ちます。
ただし、効果には個人差があることを理解しておくことが重要です。
生理前の腹痛や頭痛にも効果を発揮
加味逍遥散は、PMSに伴う精神的な不調を和らげる目的でよく用いられますが、体質や症状によっては生理前の身体的不快感(腹部の張り感や頭重感など)が軽くなることもあります。
ただし、「子宮の筋肉を直接ゆるめる」といった作用が確認されているわけではありません。
強い生理痛や頭痛が続く場合は、加味逍遥散のみで十分に対応できないことも多いため、他の治療法や漢方薬が適するケースもあります。

加味逍遥散の服用方法と注意点
加味逍遥散の服用開始時期の目安
加味逍遥散の服用開始時期は、個人差がありますが、生理予定日の約1週間前から始めるのが一般的です。
生理予定日の1週間前から服用を開始することで、PMS症状が出始める前に加味逍遥散の成分が体内に作用し、症状の緩和に繋がる可能性が高まります。
1日の服用量と服用期間
加味逍遥散の1日の服用量は、剤型や製剤ごとに異なります。
一般的なエキス顆粒製剤では「1日7.5gを2〜3回に分けて服用」が目安とされています。
ただし、用量は年齢・体格・体調・製剤の種類によって変わるため、必ず指示に従って服用することが大切です。
加味逍遥散を中止する際の注意点
加味逍遥散は依存性のある薬ではないため、必ずしも徐々に減らす必要はありません。
症状が改善すれば中止できますが、PMS症状が再発する可能性もあるため、症状が重かった場合は特に、中止するかどうかは慎重に判断すると良いでしょう。
まとめ
今回は、加味逍遥散の効果と服用方法について解説しました。
加味逍遥散は、PMSの精神的な症状であるイライラや憂鬱感、そして生理前の腹痛や頭痛といった身体的な症状にも効果が期待できる漢方薬です。
ただし、清熱作用のある生薬が入っているため、冷え性をお持ちの方は、適切でないこともありますので、漢方専門薬局などにご相談いただくことをお勧めいたします。
PMSでお悩みの方は、ぜひ加味逍遥散があなたにとって適切な治療法かどうか検討してみてください。
